【投稿】 小学生の認知症サポーター養成講座見学記

小学生教材

 さる10月4日(土)、子ども向き認知症サポーター養成講座が三鷹市立第一小学校で開催されました。東京都の全小・中学校(1,914校)が実施している地区公開・道徳授業の中で行われたものです。
 対象は4年生の三クラス、公開授業ですからみたか・NFS会員4名も保護者と一緒に楽しく見学できました。講師は連雀地域および新川中原地域包括支援センターの方々(本多、佐久間、中田、樫村さん:敬称略)。一小の先生方と三鷹市高齢者支援課のご努力で実現したと聞いています。
 講座は寸劇を交えて行われました。各組ごとに担任の先生が認知症のおじいさん、おばあさんに扮して活躍したので子どもたちは大喜びでした。教材は認知症サポーター・キャラバンメイト連絡会議が作成した教材と副読本『認知症ってなあに?』(図参照)でした。いずれも小学生用につくられたものです。
 私は四年二組と三組の授業を見学しました。両クラスとも32人で男女ほぼ同数。かなり活発に手を上げて意見を言います。冒頭、地域包括のやさしい女先生が「みなさん、おじいさん・おばあさんと一緒に暮らしてる? 近くに住んでる?」と質問したら、二組では「いない、いない」という声ばかり。あ、そうなのか、と思ったら、次の時間の三組では「(近くに?)いる。いる」ばかりでした。いずれにせよ、一緒に住んでいるという発言は聞こえませんでした。
 授業では、認知症高齢者の意外な行動とそれに戸惑う家族の様子が実演されました。例えば、ご飯を食べたばかりなのに「何も食べていない」と言って食事を欲しがったり、お家に居るのに「夕方だからお家に帰ります。お世話になりました」と言って出て行こうとするなどです。子どもたちは、とてもびっくりしていました。何故そうなるかの説明も真剣に聞いていましたから、理解したことでしょう。やさしく笑顔で接すること、怒ったり、責めたりしてはかえってダメなことも納得したようです。百聞は一見にしかず、講師の先生方はとても上手に教えられましたし、担任の先生も(腰を深く曲げ杖をついての)名演技でした。
 今、小学校のカリキュラムはかなり詰まっていて、通常教科以外の内容を教える時間はあまりないそうです。そんな状況を公開の道徳授業の一環として実施するというユニークな発想で乗り越え、認知症サポーター養成講座を実現してくださった三鷹一小の先生方と三鷹市高齢者支援課のみなさんに拍手を送ります。 
 保護者の方々も熱心に見ていました。全国の認知症サポーター養成講座の受講者はこの9月末で540万人を超えました。しかし、保護者の年齢層(30~40歳台)の受講率は低いままにと止まっています。働きざかりですから無理もありませんが、お子さんと保護者が一緒に受講する今回のような機会は貴重だったと思います。
 むすびで、講師の先生が「これでみんな認知症サポーターになったのよ。オレンジリングをはめる?」と笑顔で言ったところ、子どもたちの間にさっと逡巡する気配が流れました。とても大切で、しかも大変なことを習ったのだ、軽いのりでやることではないと知っているようでした。最後に担任の先生が、(いろいろなことを勉強したが)「誰でも、みんな歳をとるんだよ」と言われたところ、頷いた子が何人かいました。この養成講座は成功したなと感じました。 
記/石村巽 

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コメント

小学校の教育課程に知識が無いのですが、認知症と言う人が壊れていく過程を見つめ受け入れる広い心を持って貰う・・情操教育の一環としても考えたいですね。
2014/ 10/ 23( 木) 09: 42: 36| URL| てんしん# -[ 編集 ]
 

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